球宴第3戦､全パが豪華リレーで完封勝利! 田中先発の裏にダルビッシュの粋な計らい!

【全パ 5-0 全セ Kスタ宮城】
24日にKスタ宮城で行われたオールスターゲーム第3戦は､全パが楽天･田中将大や日本ハム･ダルビッシュ有ら豪華8投手のリレーで全セを零封｡
復興を目指す被災地のファンを魅了した｡

東日本大震災の復興支援として行われた同試合｡
全パの先発マウンドには､Kスタ宮城を本拠地とする楽天の田中が上がった｡

当初､全パを率いた秋山監督は､ファン投票1位で東北高校出身のダルビッシュを第3戦の先発に指名｡
しかしダルビッシュは､
｢Kスタは僕の場所じゃないので｣(スポーツ報知より)
と先発を辞退｡
指揮官に対し､田中の先発起用を進言したという｡

"兄貴分"の粋な計らいを受け､先発マウンドに上がった田中は､1死から2安打されたものの後続を抑え無失点｡
オールスターらしい直球主体の組み立てで､球場を沸かせた｡

田中に先発を譲ったダルビッシュは二回から登板｡
こちらも3連打で1死満塁と攻められたが､ヤクルト･青木を154キロの直球で三ゴロ併殺打に仕留め､無失点で切り抜けた｡

全パはその後､ソフトバンク･和田や摂津､オリックス･岸田といった各球団の主力投手を次々とマウンドへ送り､全セを零封｡
対戦成績を2勝1敗とし､10月27日に開かれるドラフト会議でのウエーバー優先権を獲得した｡

試合後に田中は､
｢何とか0で抑えられてよかった｣(同)
と無失点にホッとした表情｡
満員のファンを前に､
｢復興に向けて着実に一歩一歩進んでいるんだなと｡人の力ってすごいんだなと思いました｡いろいろな人の協力があって出来ている｡ファンを盛り上げるのがプロ､です｣(同)
と気持ちを新たにした｡

一方のダルビッシュは､
｢自分で決めたメッセージ(を発信すること)は難しい｡いい方向に捉えてくれれば｣(同)
とコメント｡
今後もプレーで被災地を勇気付けていくことを誓った｡

なお､同試合のMVPは先制2ランを含む3安打を放った日本ハム･稲葉篤紀外野手が受賞｡
球宴3試合を最も盛り上げた選手に贈られる『SKYACTIV TECHNOLOGY賞』には､2試合に登板し計2回2/3を無失点に抑えた日本ハム･斎藤佑樹投手が選ばれた｡

(2011年7月25日)

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