楽天･岩隈久志が残留決意!! ｢必要とされてない｣と最後まで不信感消えず

ポスティングシステム(入札制度)を利用しての米大リーグ移籍を目指していた楽天･岩隈久志投手が6日､楽天残留の意思を固めたことがわかった｡
交渉期限の7日午後2時を待たずしての異例の決断｡
8日にも残留会見が開かれる予定だという｡

岩隈の独占交渉権を1910万ドル(約15億9000万円)獲得したアスレチックスは､11月19日の初交渉で4年総額1525万ドル(約13億円)の条件を提示｡
しかし､3年契約を求める岩隈サイドとは金銭面で大きな隔たりがあり交渉は難航した｡

本来であればここから双方が歩み寄りをみせるのだが､アスレチックス側は､
｢この条件がのめないなら交渉の余地はない｣(スポニチアネックスより)
と一方的に交渉打ち切りを宣言｡
この対応に岩隈は､
｢お金じゃない｡気持ちです｡日本人ですから｣(スポーツ報知より)
と同球団に対しての不信感を示し､代理人を務める団野村氏も､
｢最初の条件を(岩隈側が)のまなかったのは､選手への敬意が感じられなかったこと｣(デイリースポーツより)
と説明した｡

その後､アスレチックス側はわずかに条件を見直したというが､時すでに遅し｡
｢歩み寄ろうとする気持ちがないなら必要とされてないと感じてしまう｣(スポニチアネックスより)
と岩隈の不信感は最後まで変わることはなかった｡

そんな中､日本プロ野球選手会では今回の交渉が難航した背景としてポスティングシステムの制度上の問題点を指摘｡
同組織の副会長を務める阪神･藤川球児は､
｢メジャーに行きたい選手は数多い｡次の世代のことも考え､今のシステムのままではいけない｣(同)
とし､日本プロ野球組織(NPB)に対して同制度の改革を求めていくことを明らかにした｡

ポスティングで応札があった選手としては初となる残留という道を選んだ岩隈｡
この決断は岩隈にとっても､そして球界にとっても大きな転機となりそうだ｡

(2010年12月7日)

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