松井秀喜､所属先決まらぬまま帰国･･･来季について｢高い望みない｣

米大リーグ･アスレチックスからFAとなった松井秀喜外野手が28日､成田空港着の日航機で帰国｡
メジャー10年目を迎える来季へ向け､悲壮な覚悟を明かした｡

メジャー移籍後初めて来季の所属先が決まらない中での帰国となった松井｡
空港では到着ロビーに着くなりファンに囲まれたが､その表情に笑顔はなし｡
報道陣から例年との心境の違いを聞かれても､
｢特別はないですよね｡あとは待つだけですから｣(スポーツ報知より)
と表情を変えずに淡々と答えた｡

エンゼルスからアスレチックスへ移籍した今季は141試合に出場し､打率.251､12本塁打､72打点｡
主軸として期待されながらも､長期離脱がなかったシーズンではメジャー自己ワーストの成績に終わった｡

シーズン終了直後はアスレチックスからの残留オファーが濃厚だったが､本拠地移転問題が浮上し､アスレチックスはチームの若返りに方針転換｡
来季38歳を迎える松井の残留は棚上げとなった｡
オリオールズやレイズなど複数球団が獲得に興味を示していると報じられているが､具体的なオファーには発展していない｡

松井自身もこの現状を痛いほど理解しており､来季の去就については､
｢そんなに高い望みがあるわけではない｣(同)
とコメント｡
両膝に爆弾を抱えているため守備に不安は残るが､DH制のないナ･リーグへの移籍も選択肢として考えており､
｢そうなったら少しでも多く出られるように準備するだけです｣(同)
と悲壮な覚悟を明かした｡

どこに所属するにせよ､昨年までのようにレギュラー確約とはならないだろう｡
待遇面などを考えれば日本球界復帰という選択肢も当然出てくる｡
それでも松井は､
｢何回も言っているけど(日本は)ないよ｣(スポニチアネックス)
と強調｡
｢ユニホームを着たらいつも競争ですからね､(定位置が約束されない)その状況になったらね､レギュラーになれるように頑張るだけ｣(同)
と闘志を燃やした｡

米国での自主トレを順調にこなし､体も例年になくよく動いているという松井｡
逆襲に向け､今は静かにオファーを待つ｡

(2011年12月29日)

その他のBASEBALLニュース