楽天･釜田､プロ初完封はアノ五輪金メダリストのおかげだった!?

16日の日本ハム戦でプロ初完封を果たした楽天の高卒ルーキー･釜田佳直投手｡
24日現在､13試合に登板して6勝1敗､防御率2.63の好成績を残しており､目下新人王候補の最有力と見られている｡

高卒ルーキーとは思えない度胸の良さが売りの釜田だが､同時に冷静さも兼ね備えている｡
それを象徴する場面が､プロ初完封を果たした16日の日本ハム戦で見られた｡

1-0で迎えた9回､釜田は2死から連打を浴び､逆転ピンチを背負った｡
この緊迫した状況の中､釜田はマウンド上で何やらブツブツと独り言｡
すると､その表情には集中力がみなぎり､直後の打者･陽を空振り三振｡
試合後､独り言について聞かれると､
｢力が入ってしまう場面だったので､『力むな』と自分に呟きました｣(日刊ゲンダイより)
と自身の感情をコントロールしていたことを明かした｡

この場面について､あるチーム関係者は､
｢釜田の吸収力はさすがですね｣(同)
と話し､こうつづけている｡

｢ロンドン五輪女子柔道金メダリストの松本薫が､畳に上がる前に凄い形相で独り言を呟き気持ちを落ち着かせていた｡釜田はそれを知って､早速試したのではないか｣(同)

自身の成長につながるものは､何でも貪欲に吸収する｡
この姿勢は二軍にいるころから変わらないという｡

｢普通の投手なら新しく覚えた変化球など､試したいことがあっても､2死走者なしという余裕のある場面でしか使わない｡でも､釜田はプロ意識が高く､状況を気にせずどんどんチャレンジする｡
二軍首脳陣から『一軍に上がるためにはこれが必要だ』と教わると､すぐに『一軍で10年ローテを守るために必要なことを教えてください』と言ったそうです｣(同)

近年稀に見る混戦となっているパ･リーグ｡
2009年以来のクライマックスシリーズ進出を目指す楽天の鍵を握るのは､まだあどけなさの残る18歳の右腕かもしれない｡

(2012年8月25日)

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