中日･山本昌､杉下氏超えの球団新212勝目! ｢自分でもすごいなと思う｣

【中日 1-0 DeNA ナゴヤドーム】
球界最年長､46歳の中日･山本昌投手が30日､本拠地でのDeNA戦に先発｡
7回を2安打無失点に抑える好投で､杉下茂氏の持っていた球団記録を更新する通算212勝目を挙げた｡

山本は初回､先頭･一輝に中前打を許したものの､その後は抜群の制球力と緩急自在の投球でDeNA打線を翻弄｡
直球の最速は130キロ台前半ながら､右打者をずらりと並べたDeNA打線は差し込まれる場面が目立った｡

好投するベテランを援護しようと打線も奮起し､7回に井端が二塁打を放つと､代打･堂上剛が決勝適時打｡
山本はこの回の打席で代打を送られて降板したが､8回は浅尾､9回は岩瀬と磐石のリレーで1点を守り抜いた｡

山本は試合終了と同時にベンチを立ち､勝利の列の先頭でナイン一人一人と丁寧にハイタッチ｡
岩瀬から球団新記録となる212勝目のウイニングボールを受け取ると､思わず頬が緩んだ｡

お立ち台では､杉下氏の記録を超えたことについて､
｢本当にうれしい｡幸せです｡杉下さんには毎年キャンプでかわいがってもらってる｡杉下さんは10年足らず(で記録達成)｡僕はその3倍近くかかってる｣(デイリースポーツより)
と､"フォークの神様"と呼ばれた大投手に敬意を払いつつ､
｢比べるのはおかしいけど､数字だけでも超えられて､自分でもすごいなと思う｣(同)
とコメント｡
しかし､この大記録にも満足した様子はなく､早くも次なる目標として工藤公康氏の持つ通算224勝を掲げた｡

山本は昨季､右足首負傷の影響で1軍登板ゼロ｡
オフには進退伺いを出したが､球団は｢杉下さんの記録を抜いてほしい｣と契約を結んでくれた｡

｢チームに恩返ししたい気持ちが原動力｣(同)
と話す現役最年長左腕が､球団史上初となるリーグ3連覇に導く｡

(2012年5月1日)

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