西武･菊池雄星が悲願のプロ初勝利! ｢少しは恩返しできたのかな｣

【オリックス 2-6 西武京セラドーム】
西武･菊池雄星投手が30日､オリックス戦にプロ2度目の先発｡
6回途中まで2安打2失点の投球を見せ､悲願のプロ初勝利を挙げた｡

デビュー戦となった6月12日の阪神戦では､直球を狙い打たれ､3回途中4失点でKOされた菊池｡
この日はデビュー戦の反省を活かし､変化球を丁寧に低めに集める投球を披露｡
覚えたばかりだというチェンジアップも効果的だった｡

初回を内野ゴロ3つで三者凡退に抑えると､三回には交流戦首位打者を獲得した坂口から鋭いカーブで空振り三振｡
五回二死から一発を浴び､六回に連続四球を与えて94球で降板したが､打者19人に対して被安打2､3奪三振と先発の役目をしっかりと果たした｡

大物ルーキーとして大きな期待を集めた昨季は､左肩痛､2軍コーチによる暴行騒動など試練の連続｡
真面目な性格ゆえ､
｢野球をやっていなければ､どれだけ楽だったんだろう｣(スポーツ報知より)
と考えることもあったという｡

しかし､幼い頃から夢見たプロの舞台｡
心が折れそうになりながらも､黙々と練習に打ち込んだ｡

多くの試練を乗り越えてのプロ初勝利に菊池は､
｢本当にいろいろなことがありましたけど､チームのみなさんも『小さいことを気にせず､野球に集中しろ』と言っていただいてました｡入団して迷惑をかけてきましたけど､少しは恩返しできたのかなと思います｣(同)
とコメント｡
デビュー戦後には悔し涙をみせたが､この日は涙を流すことなく､
｢きょうは自分を褒めたいが､あしたからは2勝目に向かって､しっかり下(2軍)で練習したい｣(サンケイスポーツより)
と早くも次の目標に向け気持ちを切り替えていた｡

プロとして大きな1歩を踏み出した菊池｡
自信を取り戻した大型左腕が､4位に低迷するチームを盛り上げる｡

(2011年7月1日)

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