もう後がない松井秀… スタメン落ちにチームは快勝
エンゼルスの松井秀喜外野手は1日(日本時間2日)、本拠地アナハイムで行われた首位レンジャーズ戦で先発を外れ、出場機会がなかった。
しかし皮肉なことに、松井抜きのエンゼルス打線はつながり、左腕クリフ・リーを打ち崩して4-1で快勝。
地元では昨オフにレンジャーズに移籍した前主砲・ゲレーロ外野手の好調子に、ますます際立つ松井の不振が非難の対象となっている。

「歯がゆさ?全然ない。勝ったらチームの一員としてうれしいわけだし、次に出るときにちゃんとやるだけ」(サンケイスポーツより)

試合後は前向きな発言を残した松井だが、その姿はどこか寂しい。

レ軍のエース左腕クリフ・リー投手に対し、マイク・ソーシア監督は両打ちを含め、9人の右打ち打者を並べた。
「右打者、走れる選手を並べたかった」(同)と説明し、左打ちの主軸ボビー・アブレイユ外野手もスタメンから外した。
松井は今季の対左腕は打率・180。ここ出場4試合で13打数2安打。
監督が松井の名を呼ぶのをためらっても無理はない。

しかしその作戦が功を奏したか。
エンゼルスは初回に適時打と内野ゴロの間に2点を先制すると、四回にも内野ゴロの間に1点を追加し3-0。
六回には失策と適時打で1点を返されたが、八回にケンドリックの貴重な犠飛で1点を追加して4-1で逃げ切り勝利
松井、今季9度目の欠場に、打線はつながった。

レ軍との3連戦では、前日の敗戦で自力Vが消滅。
この試合で2勝1敗と勝ち越したものの、依然として残るゲーム差8だ。
レ軍に昨オフ移籍したゲレーロ外野手の活躍が目立つ中、松井の不振に地元ファンの声は冷たい。
地元紙ロサンゼルス・タイムズ(31日付)は、「移籍したゲレーロを批判することはできない。ただ、松井に対する批判は甚大なものがある」と報じている。

「ゲーム差はまだあるけど、少しずつ積み上げていけば、チャンスは来るかもしれない。明後日からまた頑張りたい」(同)

出番なしに終わった8月初戦。
松井は苦難の日々を乗り越えることができるだろうか。
(2010年8月3日)
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