長谷川穂積 V9 次は、2ケタか複数階級か?
長谷川穂積(真正)が、日本人史上初の2戦連続1回KO防衛でV9を達成した。

14日、神戸ワールド記念ホールにて行われたWBC世界バンダム級タイトルマッチ、右フックで挑戦者ネストール・ロチャ(米国)からダウンを奪うと、2分28秒にラッシュで終わらせる圧勝劇だった。

国内ジム所属選手では、元世界スーパーウエルター級王者・輪島功一の1分49秒に次ぐ歴代2位のスピードKO防衛記録を自ら更新。

今後は転級をにらみつつ、元WBAライトフライ級王者・具志堅用高以来、日本人2人目の2ケタ防衛に挑む。

長谷川の戦績は27勝(11KO)2敗。

もはや芸術の域だ。静かに様子をうかがっていた長谷川が動いたのは1分58秒。「手を出せば出してくる」。

エサのはずだったノーモーションの左ストレートがロチャの顔面をとらえ、即座に右フックがさく裂した。

右一発でウィラポンを倒したV2戦の再現のようなカウンターが、簡単に決まった。

さらに右2発を含む連打を浴びせ、後は涼しい顔でレフェリーのストップを眺めるだけ。

2戦続いたサウスポー対策で磨いた右が的中し「パンチ力はもうバンタムじゃないでしょう」と豪語してみせた。

前回の157秒をさらに縮める148秒のスピード防衛には「すみません」。ただの1発も食らわない完勝に、7000人の神戸のファンが熱狂した。

リングに上がる直前、山下正人会長の言葉に燃えた。

「今回は母親に元気をあげるだけの試合や」。

がんで闘病中の母・裕美子さんが再入院し、病床で酸素吸入器を使う姿にショックを受けた。外出を楽しんでもらおうと好きなブランドバッグを贈った。

「今回はそういう試合でした」

ずっと胸の奥にしまっていた思いだった。

12キロの減量苦で疲労が抜けなかった6月。マイナス思考を変えてくれたのも気丈な母だった。

長谷川が「観戦は無理かも」と報道陣にもらすと、電話で「点滴打ちながらでも見に行くよ!」としかりとばされた。

「しんどいときこそ前向きに」という母の教えに「(自分の)不調が分かっていることが強み」と言い聞かせ、
退院した裕美子さんは「私も頑張れば勝つ」と自宅の庭の草むしり。

この日、会場に駆けつけた母は「チャンピオンとしてはすごいけど、息子としては普通」と、うれしそうに笑った。

4試合でわずか6ラウンドという4連続KO防衛もV9も、具志堅用高の6連続とV13に次ぐ2位。だが、今の長谷川にもう記録など必要ない。

「V10もしたいけど、階級を上げるチャンスがあれば、すぐにでもしたい」。

長谷川は減量の過酷さを理由に、1階級上げることを視野に入れている。

日本人史上2人目の2ケタ防衛か、複数階級制覇か。

見るたびにすごみを増す長谷川に、大いなる夢を抱かずにはいられない。


(2009年7月15日)
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