地獄の底へ堕ちてしまった元グラビアアイドル、木村衣里！！

日本中に衝撃が駆け抜けた殺人事件が起きたのは､1月26日のことだった。

東京都大田区鵜の木3丁目のマンションで､無職の男性が刺殺されたのだ。
警視庁は2月１日､男性と同じ部屋に住む交際相手で元タレントの木村衣里（きむらえり=31）を容疑者として特定､殺人容疑で逮捕した。

木村容疑者は数年前まで芸能事務所に所属し､グラビアモデルや女優として活動。
1996年､20歳でマツダの自動車「ボンゴ・バン」のキャンペーンガールに選出され､浅丘めぐみ､いけだりかとのユニット「ボンゴ・ガール」（BONGO GIRL）として2年間同車の広報活動を務めていた。
また､1998年にはヴェルファーレのイメージガールとエイベックスのレースクイーンを務めるなど､華やかな芸能生活を送るタレントで､当時は2年連続でレースクイーン人気No.1に選ばれるほどの人気ぶりだった。

しかし､その後1999年1月に突然の路線転換を決意する。
唐突にヘアヌードを披露し､写真集を2冊出版。また数多くのビデオ映画に立て続けに出演するなど､女優への転身を試みようとしていたのだ。
彼女が出演した映画はいずれもヌードシーンありきお色気ものではあったが､ほぼすべての作品が主役級での出演で､マスコミや媒体にも大きくフィーチャーされていたのだ。

ところが､2001年頃には芸能活動が見られなくなり､1年間のブランクののち2002年に復帰。写真集やビデオ出演など従来路線で活動を行ったが､同年中に再び動きがなくなり､実質的に引退してしまった。

まさに頂点から落下していった､悲劇のタレントであろう（もっとも､今回の事件の場合は被害者である男性も悲劇ではあるのだが）。
しかし､彼女がどうして殺人にまで手を染めてしまったのだろうか。

事件当日､複数の住民が「モデルみたいにスタイルがよく色気もある女優さんのような方」と木村容疑者について証言している。そして､容疑者と被害者が仲良く歩く姿が幾度も目撃されていたという。

彼女と親しくしていた飲食店経営の男性によると､彼女が引退した理由は病気だったそうだ。その上､この男性は以前から木村容疑者から「家で暴力をふるわれる」と聞かされていたという。男性は､被害者と別れるよう木村容疑者に勧めたが､本人は「病気でつらいときに面倒を見てくれたから､今度は私が見ないと」と話していたという。

俗に言うドメスティック・バイオレンスがトリガーとなっていたのか。

結果､警察の調べでは､木村容疑者は1月26日午前5時半ごろ､マンション4階の自室で､藤家さんの背中を刃渡り約10センチの果物ナイフで刺し殺害した疑い。

ただし､木村容疑者は犯行直前に被害者から殴る蹴るの暴行を受けており､10日間のけがを負わされていたという……。

事件を引き起こす犯人には､犯人にしか持ちえない動機が必ずある。
あなたはこの事件をどう見るだろうか？（古田鉄寿）

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