日本代表、オランダに惨敗も次戦ドローで決勝Tへ!!〔W杯〕

19日に行われたW杯1次リーグE組、日本対オランダ戦は、日本代表が世界ランク4位のオランダを相手に健闘するも、0-1で惜しくも敗れた。
しかし、1次リーグ最終戦の対戦相手であるデンマークは同日のカメルーン戦に勝利し、勝ち点3で日本に並んだものの、得失点差で日本が勝っている。
24日に行われる最終戦で、日本代表がデンマークに勝利、もしくはドローに持ち込めば、決勝トーナメントへの切符を手にすることができる。

E組最大の壁を前に、日本代表は予想以上の善戦を見せてくれた。
カメルーン戦同様、自陣に引いてからプレスをかける日本に対し、圧倒的なボールキープ率でオランダが猛攻。
前半15分を過ぎた時点でオランダのボール支配率は75%にも達した。
しかし、日本は起点となるスナイデルにパスを入れさせない徹底した守りでオランダに攻めきらせない。
規律の取れたチームプレーで徐々に日本代表もペースをつかみ始めると、両サイドの攻撃的MF松井、大久保らを中心に速攻を仕掛ける。
大久保がゴール正面でFKを獲得するなど、得点こそ奪えなかったが決定機を生み出す場面も見られた。
けれども後半に入ると攻勢を強めたオランダを前に日本は自陣に釘付けとなる。
そして後半8分、右からのクロスをDF闘莉王が頭でクリアするも、運悪くこぼれ球はスナイデルの正面に。
強烈なミドルシュートは、GK川島が正面で弾いたものの、及ばずゴールネットに突き刺さった。
先制点を許した日本は攻勢を強め、反撃に出るも、シュートが決まらない。
岡田監督は後半19分、松井を下げて中村俊輔を導入。
しかし1点をも守りに入ったオランダを前に、攻めきれない日本。
後半32分に長谷部、大久保に代わって岡崎、玉田が入るが、得点には至らなかった。
善戦及ばず、日本は0-1でオランダに敗北。決勝T進出は第3戦、デンマーク戦に持越しとなった。

「素晴らしい規律と組織力でオランダを苦しめた」（オランダ国営テレビのコメント：産経新聞より）
オランダの国営テレビをはじめ、各国メディアは日本代表の健闘をたたえた。
日本のサポーターも、誰もがそう感じたに違いない。
しかし、だからこそ悔しさが溢れてくる。
本田は得点はなかったものの、前線でDFを引き付け、サイドからのチャンスを作ることに貢献した。
松井と大久保は速攻で何度も相手ゴールを脅かす場面を作った。
DF闘莉王と長友は完璧と言ってもいいほどの守りを見せた。
GK川島もスナイデルの無回転ボールを止められなかったものの、2度のナイスセーブでゴールを守った。
けれども、
後半45分の岡崎のシュートは、わずかにゴール上空を過ぎ去ったこと。
後半ロスタイムでエリア内で玉田からのパスを受けた長友が背中から倒されたが、審判はPKの判定を下さなかったこと。
そして、途中出場した俊輔が、後方からのタックルでボールを奪われた後、カウンターのピンチを招いたにもかかわらず走らなかったこと。
後半45分で闘莉王が胸で落としたパスに走りこまずに守備に備えたこと。

―あと一歩で、せめてドローに持ち込めたかもしれない―

そう思ってしまうような内容だった。
しかし、岡田監督は試合を終えてこう言った
「下を向いている時間はない」
まだ決勝T出場の望みは絶たれていない。
24日のデンマーク戦を最低でも引き分けに抑えることが出来れば得失点差で勝る日本がオランダに次ぐリーグ2位を手に決勝Tへ出場することができる。
選手達は21日は完全オフとし、22日からルステンブルクへ移動して最終調整に入る。
2002年の日韓大会以来8年ぶりの決勝進出を目指して、がんばれ日本。

(2010年6月21日)

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