本田に1トップの可能性!? カメルーン戦で新布陣の気配〔W杯〕

8日、ジョージ合宿3日目の練習で10分ハーフの紅白戦を行ったW杯日本代表。
主力組はボランチ3人をフラットに並べる4-3-2-1の新布陣を敷き、前半はMF本田圭佑が1トップに入ってプレーした。
本田がフルコートを使った紅白戦で1トップに入るのは初。それも前半からの出場となると、自然と14日に控えたカメルーン戦での1トップ起用が現実味を帯びてくる。

紅白戦前半、レギュラー組の1トップに入ったのは岡崎ではなく本田だった。
左右の攻撃的MFは大久保と松井、中盤の中央に長谷部と遠藤、その背後に阿部が入る。
「オカ（岡崎）とは違い、裏にスピードで抜け出すタイプではない。ボランチとDFの間でチームのタメをつくりたい。ミドルとかいろんなアイデアを膨らませていきたい」（スポニチアネックス）
最前線で体を張ってポストプレーをこなし、左の大久保の飛び出しを引き出す。
シュートは打てなかったものの、まずまずの働きをみせた。

直近の強化試合では3戦とも結果を残せなかった本田。
よりゴールに近い位置への抜擢はまさに絶好のアピールチャンスだ。
体の強さを活かしたキープ力と、ゴール前での決定力を発揮することができれば確固たる地位を築き上げることができる。
「前に入ってもオレはオレ。良さを出さないと全く意味がない。それを言い聞かせながら集中して準備したい」
と語る表情は真剣だ。

W杯直前になって、球を奪ってすぐに相手DF裏をつくカウンター攻撃に方針転換した岡田ジャパン。
しかしW杯予選を通じて相手DFの裏に抜けるプレーで働いてきた岡崎を控えにまわし、本職の玉田や森本を差し置いてのコンバートだ。
「ボールが収まり、ヘディングも競り勝てる。ゴール前に入れる。彼にはいろいろなポジションをやる可能性があると言っている」
と話した岡田監督だが、これまで4試合連続で得点のないFW陣とはいえ、ここにきてなお固まらない攻撃の形には不安が残る。

10日のモザンビーク戦で試されるであろう本田1トップの新布陣。その効果はいかに。

(2010年6月9日)

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